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iDeCoの効果は??
iDeCoは税制優遇を受けながら自分年金を作ることができる制度となりますが、制度が若干複雑なため、効果のイメージがしずらい制度と思っています。
そこでこの記事ではある前提条件の下シミュレーションを行なってiDeCoの効果について確認し、iDeCoで得られる効果や課税によって引かれる税金について解説していきます。
この記事を読んでわかる事
- iDeCoで得られる利益がどのようなものか?
- iDeCoにかかる費用はどれくらいか?
- iDeCoは結局お得なのか?
「iDeCoって何?」
「どういう仕組みなの??」
という疑問を持たれている方も多いと思います。
iDeCoの仕組みやメリット/デメリットについては下記の記事で解説していますので、興味のある方は是非参照してください!
iDeCoの仕組みについては下記の記事で解説していますので参照してください!
iDeCoって何??-税制優遇を全力利用!!-
iDeCoのメリット/デメリットついては下記の記事で解説していますので参照してください!
iDeCoのメリット/デメリットは?-税制優遇を全力利用!!-
iDeCoの効果をシミュレーション
シミュレーションを行う前に前提条件を設定したいと思います。
前提条件の設定
それではシミュレーションの条件を設定いたします。
シミュレーション条件
- 35歳、会社員
- 年収500万円
- 企業年金あり
*確定給付企業年金や厚生年金基金などが該当 - 月々の掛け金 12,000円
- 会社の退職金 1,500万円
- iDeCo加入年数 25年
*35歳〜60歳の25年 - iDeCoの運用利回り 3%
*一般的な投資信託の運用利回りは3〜5% - 60歳での一括受取
それではシミュレーションを開始します。
積み立てによる運用益、所得税/住民税の節税効果
積み立てによる運用益と所得税/住民税の節税効果については、ネット証券のシミュレーション機能により算出することができます。
ここでは楽天証券の楽天証券 iDeCo節税シミュレーションを使用します。
上記の条件でシミュレーションを行うと、それぞれの効果は下記の通りとなります。
まとめると下記の通りとなります。
iDeCoの運用により得られる利益
- 運用時の住民税/所得税: 720,000円
- 運用益:1,752,094円
所得税、運用益の20%(350,419円)が非課税
合計 +2,472,094円
運用時にかかる手数料/受取時の税金
運用時にかかる手数料
まずは運用時にかかる手数料について計算していきます。すでにご説明している通り、iDeCoにおける手数料は下記の通りとなります。
iDeCoにおける各種手数料
口座開設手数料:2,829円
口座維持手数料(積立時):毎月 171円〜629円
口座維持手数料(積立無):毎月 66円〜524円
手数料としては
口座開設手数料(2,829)+ 口座維持手数料(171 × 300ヶ月)
=54,290円
かかります。
受取時にかかる税金
勤続年数は35年と仮定すると、退職金に対する退職所得控除は
70 x ( 35(勤続年数) – 20) + 800
=1,850万円
となります。iDeCoの積立総額はおよそ540万円、退職金が1,500万円となりますので、課税対象額は
退職金(1,500万円) + iDeCo積立総額(540万円) – 所得控除額(1,850万円)
= 190万円
となります。この190万円に対して20%の所得税が課税されるため、課税額は38万円となります。
ちょっとごちゃごちゃしましたが、まとめると下記の通りです。
iDeCoの運用で引かれる手数料と税金
- 口座開設/維持手数料:
-54,290円 - 受取時の所得税:
-380,000円
合計 -434,290円
これで「運用によって得られる利益」と「運用時に必要な手数料および受取時にかかる税金」は下記の通りとなります。
運用によって得られる利益:
+2,472,094円
運用時に必要な手数料および受取時にかかる税金:
-434,290円
運用時に必要な手数料および受取時にかかる税金に対して運用によって得られる利益の方がはるかに大きく、
2,037,804円
の利益が出ることがわかりました。
まとめ
シミュレーションの結果長期投資による複利効果と運用時の所得税/住民税の効果が非常に大きく、デメリットとして挙げられる運用時に必要な手数料および受取時にかかる税金を大きく上回る利益を得ることができます。
iDeCoの仕組みは複雑なのでわかりづらいところが多いかもしれませんが、長期投資で自分年金を作れる非常に良い制度です。
つみたてNISA枠を残している方はつみたてNISA枠をはじめに使用するべきですが、投資資金に余裕のある方にはぜひオススメしたい制度です。
手数料や受取時の税金はかかりますが、長期投資によって得られる複利効果や、所得税/住民税の控除に比べると十分に小さい額となりますので検討の余地ありです!
- 手数料/税金は得られる利益に比べるとあまり大きくない
- iDeCoは資金に余裕がある場合には検討の余地あり!
最後に…
投資はやはり自己責任になりますので、様々な情報に対して自分で納得した上で行動する前提で臨む姿勢が必要であると思います。(上手くいかなかった時に誰かのせいにしてもお金が戻ってくることはありませんので。。。)
金融リテラシーをあげて豊かな人生を歩んでいきましょう!!
投資はあくまでも自己責任!
自分自身が納得した上で行動を!