我が家では2019年の9月から投資信託での投資を開始しました。
下記は我が家の投資に関する遍歴になります。
我が家の投資遍歴
- 2019年9月:
私のつみたてNISAで投資信託(楽天VTI)への投資を開始 - 2020年1月:
妻のつみたてNISAで投資信託(楽天VTI)への投資を開始
私のiDeCo枠で投資信託(楽天VTI)への投資を開始 - 2020年3月:
米国高配当株ETF SPYDへの投資を開始 - 2020年5月
ナスダック100指数連動投資信託(iFreeNEXT NASDAQ100インデックス)への投資を開始
米国個別株への投資を開始 - 2020年7月
全世界(米国除く)株ETF VXUSへの投資を開始
コモディティ(主に金)への投資を開始
はじめは楽天VTIへの投資のみでしたが、VIG(米国連続増配株ETF)、SPYD(米国高配当株ETF)とナスダック100指数連動投資信託、米国個別株式、直近ではVXUS(全世界(米国除く)株ETF)、コモディティ(主に金)と投資銘柄を増やしてきました。
この記事では私が投資を行うことで何を達成したいと考えているか?そのためにどのように投資方針を決めているのか?どうして投資方針を変更したのか?について解説していきます。
これから解説する内容は、
あくまでも現状の資産総額に対して「生活防衛資金」、「余剰資金」、「投資余裕資金」を確保した上での投資計画となります。
その前提でご覧いただけると幸いです。
目次
投資をする目的は?
人生の”目的”『家族と幸せに暮らし続ける』
私が投資を行っている“目的”、それは『家族と幸せに暮らし続ける』ことです。
私は子供の出産を機に実際に投資を始めましたが、なぜ投資を始めたのかというと私の人生の目的が『家族と幸せに暮らし続ける』ことであり、それを達成するために”投資”という手段が必要であると考えたからです。
あくまでも”投資”は手段であり、”目的”ではない。
”目的”はあくまでも『家族と幸せに暮らし続ける』こと。これを忘れないように投資に取り組んでいます。
そのための”目標”「60歳で1億円の資産形成」
”目的”を達成するためには”目標”を設定する必要があります。
私はシミュレーションの結果『家族と幸せに暮らし続ける』という”目的”を達成するための”目標”を「60歳までに1億円の資産形成」を行うことと設定しました。
幸せの定義は人それぞれで違います。
家族で幸せになるためには幸せに関する価値観を共有して長期的に同じ方向をむいて取り組んでいくことが何より重要です。
ここを疎かにするといざというときの判断に迷ったり、目的からそれた行動をとってしまう可能性もありますので重要なステップであると考えています。
人生の”目的”
家族で幸せに暮らし続けること
そのための”目標”
60歳で1億円の資産形成をすること
なぜ1億円の資産を目指しているのか??わが家の目標設定までの過程については下記の記事で詳しく解説していますので、興味のある方は是非ご覧ください。
自分の人生の目的は何か?そのために資産運用における目標の設定の方法について、わが家の事例を用いて解説しています。目標設定にはパートナーとの価値観の共有が必須。家族みんなで幸せになるために同じ方向をむいて人生を歩んでいきましょう!
目標の確認とKPIの設定
長期的な目標の確認
それではまず、長期的な目標について再度確認していきます。
私の投資における目標は「60歳で1億円の資産形成」となります。
長期的な目標に関しては現在の私の年齢を39歳と仮定して21年後の2041年に1億円を目指すことを前提に設定します。
その他の条件も含めた前提条件は下記の通りです。
- 月々の積立額:240,000円
- 積立期間:21年
- 年利:5%
この条件でシミュレーションを行うと下記の通りとなります。
あくまでも積立を継続して5%の年利が継続されればの話ではありますが、21年間で運用総額1億円以上を達成することが可能です。(もちろんここから税金等引かれますのであくまでも参考)
このグラフをみると改めて複利の効果の大きさを実感することができます。
イメージとしては継続してこのカーブを超えながら運用していければ最終的な目標を達成することができるということになります。
KPIの設定
まず、KPIって何??って方がいらっしゃると思いますので簡単に説明します。
KPIとは、Key Performance Indicatorの略です。訳すと「重要業績評価指標」という意味になりますが、つまり目標に対してその達成度合いを評価、監視するための定量的な指標のことを言います。
もっと簡単にいうと目標値と認識していただければ間違いがないと思います。
私の長期的な目標は「60歳で1億円の資産形成」ですので、やはり資産総額(運用総額)をKPIとするのが一番適当であると考えました。
わが家のKPI:資産運用総額
我が家のKPI設定の過程については下記の記事で詳しく解説していますので、興味のある方は是非ご覧ください。
わが家の資産運用における目標値(KPI)の設定の過程について解説しています。資産運用には目標設定と評価を行っていくことが必要。KPIを設定することで現状の投資方針についての確認そして改善の検討に役立ちます。
アセットアロケーションと株式ポートフォリオ 変更前
アセットアセットアロケーションとポートフォリオ 変更前
まずはじめにわが家のアセットアロケーションとポートフォリオについておさらいしていきます。
我が家のアセットアロケーション 変更前
わが家のアセットアロケーションの考え方は下記の通りです。
基本的には株式と現金のみ。現金以外のリスク資産は株式のみで積極的にリスクを取りに行く考え方です。
月々の投資額
- 株式:月々 240,000円ずつ積立
- 現金:月々 128,000円ずつ積立
月々の株式:現金の資産比率は68 : 32
毎月の収入からだけではなく銀行預金から株式への移行という形で投資資金を捻出しています。あくまでも生活防衛資金を確保し、どのような場合も投資資金を切らさない範囲で全力で投資するスタイルで行ってきました。
このアセットアロケーションの考え方のポイントは下記の5つです。
- 米国株式のインデックス投資を中軸に据える
資本主義、米国株の長期的な成長を信じる - 60歳時点での貨幣資産と金融資産の割合を40:60とする
インフレリスク、為替リスクのリスク分散
- 月々の投資と貯金の割合は基本35:65とする
貯金額は固定し資金に余裕があるときには投資に全額投入 - 安定的なキャッシュフローを得る
老後の資産の取り崩し対策 - 中期的な資産形成スピードの加速
成長セクターのETF、個別株への投資
ポートフォリオの確認 変更前
中/長期目線のポートフォリオ
VTI/VIG/SPYDは長期目線、QQQ/CLOUについては中期目線での投資となります。
長期目線ポートフォリオのセクター比率
各セクターに満遍なく投資できるバランスの良いポートフォリオとなっています。
中期目線ポートフォリオのセクター比率
中期目線のポートフォリオについては長期のポートフォリオにQQQやCLOUなど直近〜中期的に成長が見込めるセクターを含んだETFを導入しています。
「ハイテクの成長を享受しながらディフェンスも強いポートフォリオ」です。VTI/QQQに関してはそれぞれ楽天VTI/iFreeNEXT NASDAQ100といった投資信託での投資、VIG/SPYDについては米国ETFの直接買い付けという位置付けで実施していました。
アセットアロケーション/ポートフォリオ変更の検討

私はアセットアロケーション、ポートフォリオについて下記の2つの改変を行いました。
- 地域の分散
- SPYDの長期投資ポートフォリオからの削除
それではそれぞれの項目について変更に至った経緯について説明していきます。
地域の分散
私は今まで恥ずかしながら株式は米国株以外に投資を行っていませんでした。
まさしく米国に100%ブッコミ状態です。
流石にこの現状については前からなんとかしないといけないとは考えていたのですが、具体的な方法を考えることなく今まで来ていました。
基本的にアメリカという国が継続的に成長することは期待しています。しかし、未来に何があるのかはわからない。その部分に関する分散をすることはやはり大切なのではないか?と考えました。
そこで、Twitter上で米国のETFで米国意外に投資できるETF があるという情報を耳にして米国以外に投資できるETFについて調べ出しました。
バンガード社ではVXUS/VWO/VEAという3つのETFが存在しますが、それぞれの特徴は下記の通りです。
VXUS:「米国以外の」全世界の先進国/新興国に投資ができる
VWO:「米国以外の」全世界の新興国に投資ができる
VEA:「米国以外の」全世界の先進国に投資ができる
どれを選ぶかについてはどのような分散を行いたいか?によります。
新興国で今後の成長に対して投資するのであればVWO、先進国に投資したいのであればVEAといった感じ。
また国別の構成比率も銘柄毎に異なり、VXUSは全世界に比較的バランスよく、VEAは先進国を中心にバランスよく、VWOは新興国の中でも中国の占めるウエイトが非常に大きくなっていることが特徴です。

私の場合は分散の目的が地域分散と今後の成長の享受となりますので、地域分散も効いていて新興国も含むVXUSを選択しました。
米国ETFで米国意外に投資できるETFのデータには下記の記事でまとめていますので、興味のある方は是非ご覧ください。
SPYDを売却
ここで、長期保有を想定して積立を続けていたSPYDの売却の理由についてご説明していきます。
まずは直近のSPYDの運用状況についておさらいしておきましょう。
1、株価の戻りが遅い

上記は私が長期的な資産運用を行っていたETF、VTI/VIG/QQQ/SPYDのチャートとなります。
年初来でみるとQQQはもちろんのことVTI/VIGに関しては年初来の水準まで株価が上昇してきています。
それに対してSPYDはまた上昇の兆しがなく-26%程度で推移している状況で、長期と言っても投資期間が限られている私にとって看過できない状況となってしまいました。
また、不動産セクター回復にももう少し時間がかかることも考えると株価の戻りがさらに遅くなってしまうのではないか??と考えました。
考え方によっては回復してきていない今が絶好の仕込み時だ!という見方もあります。私も実際に同じ考えで暴落のあった3月以降買い増し、買い増しを行ってきました。
さらに回復の遅れているセクター(エネルギー、不動産)もいずれは回復するためその際に大きな恩恵を受けることも期待できます。
長期的に見ると株価は回復する可能性が高いとは思うのですが、この暴落後のタイミングでVTI/VIG/QQQといった銘柄に投資していきそこでの運用益を見込む方が資産形成のスピードとしては結果的に早くなるのではないか?という結論に至りました。
ここについては本当に人それぞれの考え方によって左右される部分であり、どちらが良い/悪いではなく投資方針上どちらを選択するのか?という部分であると考えています。
2、配当金の受け取りというスタイルが合わない
現在私はまだ資産の形成段階であり、この投資初期の段階では少しでも資産を増加していくことが長期的にみた時に資産形成する上で非常に大きいと感じています。
配当金を受け取ることに関しては確かに嬉しいという部分もありますが、どれだけ投資すれば老後の生活の足しとなるか?というイメージが自分として持てませんでした。
まして私の場合はインデックス投資をメインで実施していうこともあるため、高配当銘柄に投資できる割合が多くても20%程度と考えておりその中で満足する配当金を得ていくことは非常に困難であると感じてしまいました。
以上が私がSPYDを手放した理由となります。
SPYDを長期ポートフォリオから削除した理由
- 株価の戻りが遅い
資産形成初期に成長資産に投資したい - 配当金受け取りというスタイルが合わない
高配当銘柄の割合が小さく配当金を受け取るメリットが小さいと判断
アセットアロケーションと株式ポートフォリオ 変更後
アセットアロケーションとポートフォリオ 変更後
続いて変更後のアセットアロケーションと株式ポートフォリオについてご紹介していきます。
我が家のアセットアロケーション変更後
変更後のアセットクラスは下記のように考えています。
変更前は現金と株式のみのアセットクラスで構成されていましたが、長期的にコモディティや債権も取り入れていくスタイルに変更しています。
①資産形成のスピードを遅くしたくないという点と、
②子育て世帯であることから手元にある程度の現金を保有しておく必要がある、
というこの2点からです。
もちろん資産形成がある程度完了し、子育てに関わる資産について目処がたったタイミングや資産形成の終盤での債権を導入については検討していきたいと考えています。
また、2020年3月の暴落から投資信託やETFを積極的に購入してこれたおかげてある程度運用資産を投入することができたため、積立投資額についても見直しを行いました。
月々の投資額
- 株式:月々 200,000円ずつ積立
- コモディティ:月々 40,000円ずつ積立
- 現金:月々 40,000円ずつ積立
月々の株式:コモディティ:現金の資産比率は大体 70 : 15 : 15
このアセットアロケーションの考え方のポイントは下記の5つです。
- 米国株式のインデックス投資を中軸に据える
資本主義、米国株の長期的な成長を信じる - コモディティを取り入れる
アセットクラスを分散させてリスク分散を図る - 60歳時点での貨幣資産と金融資産の割合を40:60とする
インフレリスク、為替リスクのリスク分散
- 月々の投資と貯金の割合は基本35:65とする
貯金額は固定し資金に余裕があるときには投資に全額投入 安定的なキャッシュフローを得る
老後の資産の取り崩し対策- 中期的な資産形成スピードの加速
成長セクターのETF、個別株への投資
ポートフォリオの確認 変更後
中/長期目線のポートフォリオ
VTI/VIG/VXUSは長期目線、QQQ/CLOUについては中期目線での投資となります。

変更前に対してSPYDが廃止され、VXUSが導入されています。

長期目線ポートフォリオのセクター比率
前回に対して追加されたのがVXUSとなります。セクターバランスについてはあまり影響はありませんが、現状米国株にしか投資を行っていない現状を踏まえ地域分散の考えを取り入れるべくこの銘柄を選びました。

変更前との違いは前述の通りSPYDの除外とVXUSの導入なりますが、変更前と比べると下記のようになります。

変更前に比べ変更後の方が各景気循環に関して満遍ない割合で分散できていることがわかります。気になるのはエネルギーセクターの割合が低いことでしょうか。
長期的なポートフォリオとしては非常にバランスの良い形になっていると思います。

中期目線ポートフォリオのセクター比率
中期目線のポートフォリオについては長期のポートフォリオにQQQやCLOUなど直近〜中期的に成長が見込めるセクターを含んだETFを導入するという方針は変わっていません。

変更前と変更後のセクター比率の分布の違いは下記の通りとなります。
変更前のポートフォリオでは「好況期」に属するセクターの割合が小さいことが気に立っていましたが資本財、一般消費財セクターの割合が増えたことでよりバランスがよくなっていることがわかります。

「ハイテクの成長を享受しながらディフェンスも強いポートフォリオ」です。VTI/QQQに関してはそれぞれ楽天VTI/iFreeNEXT NASDAQ100といった投資信託での投資、VIG/VXUSについては米国ETFの直接買い付けという位置付けで実施していきます。
まとめ

今回はわが家の最新の資産運用方針ということで、最新のアセットアロケーションと株式ポートフォリオについて解説してきました。
今回の変更で一番迷ったのはSPYDの売却についてです。VXUSの導入を考えるとどうしてもこの部分を削るしかなかったことと、長期の投資方針を考えたときにわが家の資産形成においてはこの決断が正しいと思い、売却に至りました。
投資方針自体に大きな違いはなく、インデックス投資でコアの投資信託やETFを中心にキャピタルゲインを得ていくという考え方です。
さらにその時々の成長セクターに関しては現状導入しているQQQやCLOUなど、今後も市場の動向を注視して取り入れていく考え方で継続していきたいと思います。
みなさんの資産形成に対してもなんらか参考になれば嬉しいです。
投資はやはり自己責任になりますので、様々な情報に対して自分で納得した上で行動する前提で臨む姿勢が必要であると思います。(上手くいかなかった時に誰かのせいにしてもお金が戻ってくることはありませんので。。。)
金融リテラシーをあげて豊かな人生を歩んでいきましょう!!
投資はあくまでも自己責任!
自分自身が納得した上で行動を!